ニュージーランドでバリスタとして働いて感じた、想像以上のカルチャーショック

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はじめに

ニュージーランドに来てから、わたしは3つのカフェでバリスタとして働きました。日本では、スペシャリティコーヒーを含め、いくつかのカフェで働いてきたので、お店によって多少の違いはあっても、「こうするのが普通」という自分なりの基準がありました。
 
でも、ニュージーランドで働いてみると、その「普通」が通用しないことが何度もありました。コーヒーの作り方、ミルクの扱い方、レシピ、エスプレッソの管理、掃除の仕方まで、お店によって本当にさまざま。
 
今回は、わたしが実際に3つのカフェで働いて感じた、ニュージーランドのカフェでの「カルチャーショック」について紹介します。

 

ニュージーランドのカフェって、お店によってそんなに違うの!?

同じニュージーランド内のカフェでも、びっくりするくらい違ったよ!

  

3つのカフェで働いてわかったこと

最初に感じたのは、「ニュージーランドのカフェ」と一括りにはできないということです。
 
たとえば、大きなお店ではバリスタはひたすらオーダーをさばき、できたドリンクはFOHのスタッフが受け取ってお客さんに渡す、という流れもあります。一方で、小さなスペシャリティカフェでは、オーダーを聞いて、コーヒーを作って、直接お客さんに渡すところまでバリスタが担当することもあります。
 
求められるスピードも、コーヒーへのこだわりも、レシピも、掃除の仕方も全然違う。
 
もしわたしが1店舗でしか働いていなかったら、「ニュージーランドのカフェってこういうものなんだ」とその一店舗だけの経験で思い込んでしまったかもしれません。3つのカフェで働いたからこそ、「お店によってこんなに違うんだ」ということがよく分かりました。 

   

一番ショックだった!ミルクの扱い🥛

いくつかのカフェで働いていて、わたしが一番驚いたのがミルクの扱い方です。
 
スチームしたミルクがジャグに残ったとしても、すぐに洗うのではなく、そこに新しいミルクを足して、もう一度スチームするのがデフォルトでした。オーツミルクやアーモンドミルクなども同じように追加して使っていました。
 
わたしの今までの常識からは、あり得ない行為でした。一度スチームしたミルクは味も状態も落ちるし、何より衛生面的にも良い訳がありません。生ぬるくなっていくミルクを常温に放置しているんだから、、、。
 
もちろん、ミルクは安いものではないので、できるだけ無駄にしたくないという考え方も理解できます。でも、「これをお客さんに出していいのかな?」という気持ちはどうしても残りました。

 

ラテ、フラットホワイト、カプチーノ、実はほぼ一緒

みなさん、Ubermilkというマシンを知っていますか?
ミルクを設定した温度やフォームに仕上げて出してくれる機械で、作業効率がかなり上がります。クオリティも安定する優れものです!要するにボタンを押せば勝手にスチームミルクが出てくるのです✨️
忙しいカフェで良く使われています。

とても便利ですが、ラテ、フラットホワイト、カプチーノ、ホットチョコレート、全部この機械が作りあげたミルクを使っている、、、。すなわち全部フォームの量は一緒です。
テイクアウトのラテとフラットホワイトは実質同じもの。カプチーノはそれにチョコパウダーがかかっているだけの違いです。
 
もちろん、すべてのカフェがそうというわけではありません。わたしが働いていたスペシャリティコーヒーのカフェでは、カプチーノはフォーム量が多いので手動でスチームしていました。

 

レシピがあるお店、ないお店

レシピについてもかなり違いがありました。スペシャリティカフェでは、コーヒーだけでなく、ドリンクごとにきちんとレシピが決まっていることが多いです。例えば氷の数とか、アイスアメリカーノの水の量とか。
 
一方で、チョコレート、抹茶、チャイ、スムージーなどを「このくらい」と目分量で作るお店もありました。
 
しかも、教えてくれる人によって量が違う。「これくらい」と教えてもらった通りに作ったら、別の人から「もっと入れて」と言われる。逆に別の人には「多すぎる」と言われることもある。
 
ロングブラックのお湯の量やチャイの量なども、人によって言っていることが違いました。
 
忙しいカフェで毎回すべてを計量するのが難しいことは分かります。そんなことをしていたら、まわりません。ピークタイムは本当に、ありえないスピードでドリンクのオーダーがとんできます。
 
でも、複数のスタッフがいるお店で、全部このくらいという感覚だけで作っていたら、人によってかなり違いが出てきてしまうと思うんです。わたしのお店じゃないし、新人の自分がそのお店のやり方に従うしかないのですが、これで良いのかという感覚がいつもあって苦しかったです。

美味しいという自信がないものをお客さんに提供するのはかなり胸が痛かったよ😢

  

エスプレッソを味見する?しない?

エスプレッソの扱いも、お店によって全然違いました。
 
スペシャリティコーヒーのカフェでは、一日の中でも何度もエスプレッソを味見して、抽出時間を確認しながらグラインダーを調整していました。豆の状態によってレシピを変えることも当たり前でした。
決まったレシピどおりにエスプレッソが抽出されなかったら、そのショットは使わず、きちんと抽出し直していました。
 
ところが、朝の調整でエスプレッソを味見しないカフェもありました。これはありえないくらい衝撃でした!!出時間も抽出量も、誰も気にせずに使っていましたし、チャネリングしていてもそのショットを使っていました。
 
同じニュージーランドのカフェでも、コーヒーへのこだわりはお店によってかなり違います。

 

掃除の仕方も、お店によって全然違う

グラインダーやエスプレッソマシンの掃除のポイントも、お店によって違います。
 
グラインダーやエスプレッソマシンの内部には、コーヒーの粉や抽出したあとのコーヒーかすが沢山残っています。これらの古いコーヒーかすは、コーヒーの味に影響するので、定期的に掃除が必要です。
なので営業後はホッパーの豆を取り出して、残った粉をバキュームで吸い取ったり、グラインダーの中まで分解してできる範囲でしっかり掃除していました。
お店によって頻度は違いますが、特にスペシャリティコーヒーのお店では、毎日掃除をしていました。

一方、1週間に一回も掃除しないお店もありました。中は掃除しないのに外側はきれいに拭き上げるように言われ、少しでも汚れが残っていると指摘されました、、、。こだわりポイントが自分と違うと苦しいですね😢
わたしが今までやってきた掃除とは、「優先する場所が違う」という感じでした。

 

焙煎日を気にしない

スペシャリティコーヒーのカフェでは、豆の焙煎日が違うものは混ぜないというのが当たり前でした。お店や豆の種類によって考え方は違いますが、一般的にエスプレッソに使うコーヒー豆は焙煎日から2~3週間くらいが美味しいと言われています。

なので、バリスタが焙煎日を確認するのは当たり前。というか気にしないといけない重要事項です!!
しかし、お店によっては気にしないのも事実です。焙煎日が違う豆でも混ぜて使っていました。

一番怖かったのは、自分の感覚まで変わっていくこと

最初は、「え、これでいいの?」と思っていたことも、毎日そこで働いていると少しずつ慣れてきます。罪悪感が薄れていくんです。
 
特ミルクは、最初は「こんなの使っていいのかな」と思っていたのに、だんだん、ミルクを捨てることのほうが怖くなってきました。
 
「また捨てたの?」と思われないかな。
「もったいない」と言われないかな。
 
そんなことを気にしている自分に気づいたとき、少し怖くなりました。

 

もしこの環境でもっと長く働いていたら、最初は「ありえない」と思っていたことまで、いつか自分にとって普通になっていたかもしれない。
 
もちろん、それが良いとか悪いとかを簡単に決められることではありません。でも、自分が大切にしてきた基準まで変わってしまうのは嫌だと思いました。
 
「こんなコーヒーを出していいのかな」「本当においしいのかな」と考えながら働いていたことも、今回の経験で強く残っています。
自信のないものをお客さんに提供するなんて、バリスタとしてどうなのでしょうか?
でも、事実わたしはそれをやってしまっていました。

じゃあ、ニュージーランドのカフェは全部そんな感じなの?

もちろん違うよ!スペシャリティカフェでは、コーヒーの味やラテアートまで大切にしているお店もあるよ。

 

3つのカフェで働いたからこそ、自分が大切にしたいことが分かった

今回、3つのカフェで働いたことで、「ニュージーランドのカフェはこういうもの」という答えはないんだと分かりました。忙しさを重視するお店もあれば、コーヒーの味を大切にするお店もある。ラテアートを重視するお店もあれば、スピードを何より大切にするお店もある。
 
忙しいお店でも、きれいなラテアートを作っているバリスタはいます。だから、「忙しい=クオリティが低い」ということでもありません。
 
お店によって、バリスタに求められるものが違うんです。

そして、わたし自身も「バリスタならどこでもいい」と思っていたわけではなかったんだと気づきました。
 
コーヒーの味を大切にしたい。
ラテアートも楽しみたい。
お客さんにおいしいと思ってもらえる一杯を作りたい。
 
もちろんスピードも必要だけど、「とにかく早く出せればいい」という働き方をしたいわけではない。

 

まとめ

ニュージーランドでバリスタとして働いて、一番感じたのは、技術そのものよりも「そのお店が何を大切にしているか」が大きく違うということでした。
 
日本で当たり前だと思っていたことが、ニュージーランドでは当たり前ではないこともある。逆に、ニュージーランドで働いて初めて知った効率的なやり方もたくさんありました。
 
今回の経験は、楽しかったことだけではありません。正直、「これはちょっと受け入れられないな」と思うこともありました。
 
でも、3つのカフェで働いたからこそ、自分がどんな環境で、どんなコーヒーを作りながら働きたいのかを考えるきっかけになりました。
 
「カフェだから何でもいい」わけじゃない。
「バリスタなら何でもいい」わけでもない。

 
自分が大切にしたいことを知ることも、バリスタとして働くうえで大事なことなのかもしれません。

海外のカフェで働いてみたい人の参考になったら嬉しいな!

最後まで読んでくれてありがとう🌰

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